2008年05月05日

住民説明会リポート(3) フロアプラン

フロアプランの説明です。1階は駐車場と店舗、そして前回のリポートで紹介した通り、都市計画で設置が定められた広場などです。

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地下1階はほぼすべてが駐車場・駐輪場です。この階は南東の一部が孤立しており、その部分へは1階から降りてこないと行けません。これは、計画地の中を都営浅草線が斜めに横切っているためです。

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2階は西街区・タワー街区・東街区全体が連続したフロアで、ショッピングモールのようになるものと思われます。3階もほぼ同様ということです。

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タワーへの出発ロビーは4階で、ここから第1展望台(高さ約350m)へのエレベーターに乗ることができます。図を見る限りではエレベーターは4基のようです。また、この階には外の階段から徒歩で上がってくることもできる「交流広場」(屋外)が設けられ、災害時の一時避難場所にも指定される見込みです。第1展望台から帰りの客を乗せて降りてきたエレベーターはいったん5階に止まり、ここで客を降ろすことで行きと帰りの動線を分けるようです。東街区の5・6階は展示場となっており、そんなに大規模でなければ見本市などを開催することもできそうです。

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さて、気になるのは西街区の4〜6階に設けられる「ミュージアム」です。店舗やオフィスビル部分のテナントは一切公表されていない(そもそも公式には募集も始まっていない?)のですが、計画図の中でこの区画は「ミュージアム」と用途指定付きで書かれています。「建設計画のお知らせ」にも明記されている

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くらいですので、何かのミュージアムができるのは間違いないのでしょう。しかし、せっかく墨田区は「小さな博物館」の取り組みを推進しているのですし、両国には既に江戸東京博物館という、バブルの遺産とも言われてしまうほど大きな博物館もあるわけで、このうえさらにミュージアムというのは、下町文化を尊ぶ新タワープロジェクトとしてはどうなのかと、ちょっと首をひねらざるを得ない感じもします。個人的には、現・東京タワーの「東京タワーろう人形館」「ギネス世界記録博物館」「トリックアートギャラリー」のようなユニークな空間になってくれると嬉しいのですが、いきなりそれは望むべくもないでしょう。ここはひとつ、郷土の文化人として広井王子さんにミュージアムのプロデュースを依頼するとか……(4月末付けでレッド・エンタテインメントから離れフリーになられていたんですね。知りませんでした)

話が大きく脱線しました。フロアプランに戻ります。西街区は一般利用されるのは6階までですので、7階以上は東街区のみとなります。東街区の7〜10階は「多目的ホールや各種学校」と説明されていました。

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東街区の11階以上については詳しく説明されませんでしたが、11階から16ないし17階くらいまでがホテル、その上がオフィス、最上階付近にレストランと貸会議室、といった内訳ではないかと思われます。

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これより上は、いよいよタワーの展望台のみとなります。高さ約350mの第1展望台は3層で、どういう基準で階数を決めているのかよく分かりませんが、16〜18階と呼ばれていました。地上から来たエレベーターは最上層の18階に到着し、ここからさらに第2展望台へのエレベーター(図を見る限り2基)に乗り換えることができます。おそらく、追加料金が必要になると考えられます。地上へ戻るエレベーターは下層の16階から出発し、第2展望台から帰ってきたエレベーターは17階へ到着します。

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そしてこれが最後、地上高約450mに位置する第2展望台です。2層で、階数は28・29階と呼ばれています。エレベーターは下層の28階に到着し、29階へは展望台の外周に設けられたガラス張りのスロープ「空中回廊」を歩いて上がります。説明音声では「まさに空中散歩の気分を味わっていただけると思います」と言われていましたが、回廊が外側へ張り出すような構造になっているようにも見えますので、気の弱い人は足がすくんでしまうようなスリルが味わえるかもしれません。

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それにしてもこのフロアプランの説明、図が一枚めくられるたびに私の頭の中では「ザッザッザッザッ」という階段を上るドラクエの効果音が頭の中で再生されていました。具体的には、ドラゴンクエストIIIのロマリア城内の塔のシーンでした。

というどうでもいいオチがついたところで、今回はここまでです。このリポート、連休中には全然終わりそうもありませんね。
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2008年05月04日

住民説明会リポート(2) 計画地の概要

最初に東武鉄道・業平橋押上地区開発事業本部の部長さんからあいさつがあり、続いて計画概要についてのプレゼンテーションが始まりました。このプレゼン、あらかじめ録音されたものを再生する形で行われたのですが、実に再生時間は35分にわたる長大なものでしたので、これだけでも数回に分けてリポートすることになります。

まず、よく考えてみれば場所について何の説明もなくこれまで全景を掲載していた計画地(現場)ですが、押上駅(京成押上線・都営浅草線、地下鉄半蔵門線・東武伊勢崎線)と業平橋駅(東武伊勢崎線)の間に位置する東武鉄道の操車場跡地でして、浅草から見て真東、錦糸町から見て真北にあたります。いつもの現場画像は、この場所を北北西から南南東に向かって眺める形で撮っています。

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この地区は、2020年の墨田区を見通した「墨田区都市計画マスタープラン」において、区内3つの「広域総合拠点」のひとつに指定されるなど、墨田区の都市計画上において重要な場所……ということなんですが、これだけだとちょっと説明不足です。最初にこのマスタープランが策定された1998年3月には、広域総合拠点は錦糸町駅周辺と両国駅周辺の2か所のみで、押上・業平橋駅周辺はひとつ格下の「広域拠点」でした。それが、新タワーの建設が正式に決定した後の2006年11月、マスタープランに一部変更が加えられ、広域拠点から広域総合拠点へ格上げされたというわけです。錦糸町は東京7副都心(新宿・池袋・渋谷・上野/浅草・錦糸町/亀戸・大崎・臨海)のひとつであり、両国も錦糸町圏の範囲内ということで、もともとの「広域総合拠点」には「墨田区の外からも人を引っ張ってくる力のある地域」という意味合いがあったのではないかと推測できます。タワーができれば、当然その機能を果たす地域になるわけで、格上げも納得できます。

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それと、当地は「東京の新しい都市づくりビジョン」(東京都・2001年10月)におけるセンター・コア再生ゾーンにも位置付けられている、という説明もありましたが、押上・業平橋地区についてこの説明はちょっと苦しいものがあると思います。というのは、このビジョンでのゾーン分けは、東京だけでなく他の県・市を含めた広域を5つに区分するもので、「センター・コア再生ゾーン」にはおおむね首都高速中央環状線の内側、具体的には千代田・中央・港・新宿・文京・台東・墨田・江東・渋谷・豊島・荒川の各区がほぼ当てはまってしまいますので、新タワー誘致でその外側の地域と競っていた時分ならともかく、いま「ここはセンター・コア再生ゾーンです」と言われてもちょっとピンと来ない感じです。

いずれにしても、新タワーは単独では東武鉄道ならびに新東京タワーという民間企業の独自事業ですが、実際には都や区の都市計画と極めて密接な関係にあるということは言えます。押上・業平橋地区が目指すところは「下町文化と都市文化が融合した新しい文化を発信する商業・業務地区」とされています。

重箱の隅をつついていても仕方ありませんので、次にいきましょう。今回の計画の中心となるのは言うまでもなく高さ610mの新タワーですが、敷地はタワーを中心として東西に長く、タワーの西には店舗や駐車場などを中心とした「西街区」、東には地上32階建てのオフィス棟を中心とした「東街区」が広がります。

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1階の平面図を見てみると、建物の外には、業平橋駅に近い西側に「広場1号」、南側に「広場2号」、押上駅に近い東側に「広場3号」と呼ばれる広場が、そして、建物外周部分には歩道状の空地が、それぞれ“計画地の中”に配置されています。これらは、「押上・業平橋駅周辺地区地区計画」が既に都市計画として決定しているため、新タワー計画がこの先どうなろうと、作らなければならない施設ということになります。

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そして、1階に続いて各フロアの説明に入るのですが、また長くなってきましたので今回はここまでにします。
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2008年04月30日

住民説明会リポート(1) 前置き

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いきなりもう殴り合いでも始まるのではないかというくらいやる気まんまんな文言が掲げられた画像で始まりますが、そんな怖い内容ではないので安心してください。3月24日(月)に墨田区押上のすみだ女性センターで開催された「『東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例』に基づく計画説明」の模様を、今日から数回に分けて書いていこうと思います。

東京都中高層建築以下略、な条例は、以前ご紹介した通り3〜4階建て以上の建物を建てるときのさまざまな規制を定めたものでして、この中の第6条第1項で、建築主には近隣関係住民に対する説明義務があると規定しています。条例では「近隣関係住民からの申出があったときは(中略)説明しなければならない」となっていますが、これだけの建築物の場合は周辺への影響が大きいので、実際には住民からの具体的な「申出」が有る無しにかかわらずちゃんとした説明会を行うわけです。

では、新タワーの「近隣関係住民」とはどの範囲の住民を指すのでしょうか。「近隣」だから“向こう三軒両隣”くらい? いえいえ、このくらいです。

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(23区東部の地図を見てもピンとこない方もいるかと思うので、いくつか著名地点を★印で補いました)

この黒枠のどこが「近隣」ですか! じつは、条例でいうところの「近隣」は、おおまかにいうと「建築物高さの2倍の半径の円内」なので、新タワーの敷地から約1.2km以内に住んでいる人はみんな「近隣」にあたります。しかも、それに加えて「電波障害の影響を著しく受ける」エリアも「近隣」扱いなので、電波の発射地点が現東京タワーから新タワーに切り替わるまで(具体的には2012年春ごろ?)の間、現タワーが建設中の新タワーに隠れてしまう場所も含まれます。それで、「近隣」が北東方向へこんなに細長く範囲が伸びているわけです。この北東の端にある川を渡ればもう千葉県松戸市です。

さて、余談はこれくらいにして、さっそく会場へ行ってみましょう。なにしろ対象エリアが広いので、説明会は5つの会場(業平・吾妻橋・押上・亀戸・浅草)を巡回する形で3月18日から28日にかけて開催されました。私が参加したのは現場に最も近く、かつ現場の北側なので日照にも影響の出る住民が多い押上の会場です。ちなみに、この地域の人はここの会場へ行ってくださいということはなく、任意の会場に参加可能でした。

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必要性への疑問や電磁波(そのうちタワーに関係するのは電波ですが)への不安なども指摘される新東京タワーですので、会場の前では反対運動のシュプレヒコールが上がっているのではないかと思いビクビクしながら出かけたのですが、実際に会場に着いてみると全然そんなことはなく、まったくもって平穏な様子でした。

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とはいえもちろん近隣住民の関心は非常に高く、ホールに並べられたイスは満席、壁際は立ち見の人たちで埋めつくされるほどの入りでした。200名以上は集まっていたのではないでしょうか。夜6時半からという早めの時間帯で、地域柄もあるので、パッと見た感じでは比較的高齢の方々が多かったのですが、学生風の人や子供を連れて家族での参加といった姿もちらほら見かけられました。

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受付では500mlペットボトルのお茶が手渡されたほか、こんなものが……

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A3で全14ページにもわたる、建築計画および周辺への影響に関する詳細な資料です! マニアの方(何のマニアかはわかりませんが)ならもうこれだけで鼻血を出してしまいそうなボリュームと内容です。私もこれをもらえただけでかなり満足してもう帰っていいんじゃないかと思いかけましたが、ちゃんと説明も聞くことにします。

説明者側は、建築主である東武鉄道と新東京タワー、設計を担当する日建設計、施行を担当する大林組からそれぞれ部長クラスの方々や技術陣らが出席し、どんな質問にも対応できる体制です。

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そして2時間にわたる説明会が始まったわけですが……前置きだけでこれだけ長くなってしまったので、続きは回を改めて書きます。
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